ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】



「―――――お待たせしました」


シゲさんがオーダーしたものが、目の前に置かれた。


何だろ?これ?


ストレートグラスの下はブラウン。
グラデーションがかっていて、上に行くに連れ、透明度も上がり、クリアーになる。

小さい泡が弾けている。
クラブソーダで割ってある………?


「これは、何と言う名前ですか?」

直ぐさまスタッフに尋ねるシゲさん。


「―――――“琥珀色の想い”だそうです」

「………琥珀色の想い……素敵なネーミングですね」

満足そうなシゲさんの笑顔。
琥珀色したグラスを丁寧に眺め回し、またスタッフに視界を戻す。

「オーナー自家製の梅を特製の味醂(みりん)で漬けた梅酒に、スパークリングワインで割ったものです………お客様が“梅酒で何かオリジナルのを”とのご要望でしたので、作らせて頂きました。少し甘めの味わいになっております」


説明の後、“では…ごゆっくり”と、スタッフが深々とお辞儀をし、カウンターへと踵を返した。