ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】



「―――――あ、ハイ………」

ぼんやりとしてたのは俺の方で。
じいさんが死んだ頃の事を思い出していた。

何だか30歳過ぎた辺りから、時代考証が曖昧になってきてる気がする。
去年何が流行ったとかなら、まだ少し思い出せても、一昨年の流行と二年前の流行がごっちゃになる………。


これも歳のせいか………。

それとも最近、刺激のない生活してるからなんだろうか………。


婚約解消されたエリに“逢いたい”って、女々しいこと言ってる時点でアウトだよなあ………。


「―――――水嶋?」

シゲさんの声で、またハッとする。

考え事をすると、周りの状況が遮断させ、自分の世界に没頭してしまう。

周りが見えないし、聞こえない。

そんな事だから、“ヘン”扱いさせるんだろうけど………。

ヘンじゃねぇと思うんだけどなあ、俺。