ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】

“また、感情の赴くまま、動いてしまった”


キスの間、もう一人の俺が、そう囁いていたのを微かに聞いた。


そうであっても、もう、彼女を悲しませたくない、泣かせたくない。

笑っていてほしい――――。

もう一人の俺に、誓った。


少し冷静さが戻り、俺からゆっくり、唇を離した。

名残惜しかったけど、場所が場所。
知らない土地ならまだしも、ここは地元。
普段気にしない俺だけど。

知人に見られたらまた問題だ――――。

キスの後、真っ直ぐ見つめるエリ。




「―――――この笹は、塩味が効き過ぎ」