ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】

皆が一斉に、声の出所を見た。

女性陣だけが、目を丸くさせ、驚いている中。

面接試験のような会話を、バッサリと遮る言葉を放ったおとーさん。

その。

おとーさんの視線の先には………。

上目遣いで睨むシンがいた。

「真宗さん、それ、どういうことですか?」
おかーさんが、慌てておとーさんに訊く。

「………一昨日の夜、真一の上司に国分町で会ってね。一昨年の光のページェントの時に、定禅寺通のど真ん中で、真一が………堂々と………その………せ、接吻したって話を聞いてね」

えっ?

ウッソ?

会議所の人に、現場見られてたってのは聞いていたけど………。

視界を坪庭の方へ変えたおとーさん。
咳ばらいをしながらも、淡々と話は続く。

「今日は、真一とそちらの彼女の気持ちを訊きたくて、急で申し訳なかったが、この場を設けたんだ。どんな人見てるかわがんね人だかりの場所で接吻しおって………、さっきもここに来る前もそうだけと………こんのぉ…ほでなす息子はっ!!!」



………おとーさん穏やかに且つ、標準語っぽく話してたのに、怒りと共に、声が荒くなり、方言混じりに。
終いにはシンを、“ほでなす=バカ、愚か者”息子呼ばわりし、罵った。


………おとーさん、かなり、ご立腹の様子。

これでは。

―――――アタシたちの交際なんか、認めてもらえるハズ、な、い。