ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】



「こちら、大友衣理さん。広瀬通の陽江グランドホテル近くの美容室で、美容師してるんだ」

シンがアタシを一目しながら、ご両親に紹介した。

「は、はじめましてっ。お……大友衣理ですっ。び、美容師やってますっ………よ、よ、よろしくお願いし――――」

ゴンッ!!!

いっ、いたたたた………。

「エリ、大丈夫か?」

………アタシは、緊張のあまり、座卓におでこをぶつけたようだ………。

しかも、この座卓、めちゃくちゃ硬いから、痛さがハンパない………イタイ。
さすが、安物の座卓じゃない……。

少し腫れた額を摩りながら、座卓の価格を考えてしまった。

「衣理さん!大丈夫?」

おかーさんもおとーさんも、心配そうな目でアタシを見つめていた。

「あはっ……だ、だいじょーぶデス………あたた……」


情けないったら、ありゃしない………。

シンの不意打ちキスといい、おでこ激突といい………恥ずかしいったら、ありゃしない。