ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】



言い寄られて好きになるってこと、99.9%俺には無かった。

だいたい、言い寄ってくる女に限って、俺のタイプじゃない。



どうしてなんだ。



俺が“いいな”って思う女の隣にいる端役にばっかり好かれてた。

そういう時はいつも、素っ気ない態度を取る。



“お前になんか興味ねぇよ”ってな感じで。


そうすると、俺の性格の悪さがわかってなのかどうか。
あっさりと身を引いていく。

0.01%、“わぉ~俺好み”って女に言い寄られ、付き合ったりしたこともあったけど、2回デートして終わった。

2回目のデートでホテルに行った。

しかし彼女は、ただ黙っているだけの、俗に言う“マグロ”だった。

俺が、「ただ、黙っているだけじゃ、ダメなんじゃねぇの?」って言うと、それまで花のようにふわっとしてて、少しロリータ入ってる感じの、愛らしかった彼女が豹変。



「うっさいわねっ!! 男がリードするのが当たり前でしょ? あんたが下手なのよ!!」




そう言って、左の頬をバシッと平手打ち。
さっさと着替えて出て行っちゃったっきり。

妙にいい音してたっけ……。



俺、優しくアドバイスしたつもりだったんだけどな………。