「怖い思いをさせて、すまなかった」
シュリがあたしをギュッと抱きしめた。
うん。いいの。
今、こうやっていられるだけであたしは……
って、こうやって……?
「キィヤァァァァ!!」
思わず叫んで、あたしはシュリを突き飛ばした。
なにやってた、あたし?
なにされてた、あたし?
シュリに抱きしめられてた?
シュリに抱きついていた!!
「ユナ?」
シュリの困惑した顔がそこにある。
あたしはまっすぐに彼を見れなくて、うつむいた。
鼻の周りが異常に熱が帯びている気がする。
これは……SOSだよ!!
「姫さまぁ!」
「姫様!! 大丈夫ですか?」
あたしの叫び声に二人の騎士が駆け寄ってきた。



