目の前で、戦闘が繰り広げられていた。

子供を黒鳥魔っていう顔はカラス、体は天狗みたいなやつに奪われて、助けを求めてきた

奥さんと、あたしは一緒に物陰で息を潜ませながら、二人の女王騎士を見守っていた。


キンキン……ッッ!!


鋭い金属音が鳴り響き、青い血が飛び散る。

宙に舞う黒い羽根が、轟音とともに吐き出される火炎で焼け、焦げたにおいが立ち込めていた。


バシャーンッ!!


地面にできた大きな水たまりにカラス天狗の体が叩き付けられ、とどめが刺される。
鋭い刃のような水流が、それを貫いていた。


「すご……っ!!」


マンガとか、ライノベとか、映画とか。

それでしか見られないファンタジーな戦いに、あたしの眼は釘つけだった。


『女王騎士』と名乗る二人の強さは圧巻で。

彼らの操る魔法の力もすさまじかった。