いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~

すると、カレンの視線があたしの左後方、フランの立っているほうに向けられる。


やば!!


もしかして、入れ知恵ってバレてる!?

「姫様の申し出を、本来なら喜んでお受けしたいところなのですが……しかし、今の状況では安易に許可はだせないのです」

やっぱり、簡単には許可は出してくれないか。

「じゃあ、ここは? どうしてここは大丈夫なの? 城下まで魔族が出入りしているのに、ここはどうして?」

カレンはあたしの質問に、少し困った顔をした。

それから、ゆっくりと懐から一つの瓶をとりだすと、あたしの目の前に置いた。


「この中の黒い羽根は、魔族のものです」

「はぁ……」


瓶の中には彼の言うとおり、どす黒い一枚の羽根が入っていた。


これが何か?


「今からこの瓶のふたを開けます」

言うやいなや、カレンは瓶のふたを開けた。

その途端、羽根は白い煙をもくもくと上げて、一瞬のうちに消え失せた。


「ええええっっっ!!」


よくわかんない!!

けど、瓶の中には塵一つ残ってない。

「ここは、先の女王陛下の力が、わずかですが残っています。魔族たちが恐れる癒しの力というのが、これなのです。ですから、この力がまだ城を覆っている現状。奴らもうかつに手は出せません。お分かりいただけましたか?」


すごい!

すごすぎ!

これ、癒しって言うより、超破壊パワーじゃん!!