「ファリン。報告、ご苦労様でした」
「いえ、これもすべて、姫様と我らが獅子王様が戻られた故のことですから」
そう言って、美人さんはあたしとシュリにニッコリと笑いかけた。
いや、なんかさ。
その笑顔はすっごく素敵なんだけど、妙に裏がありそうに感じるのはなんでかなぁ?
「でも、本当に無事で何よりです。女王騎士様だけで魔族の国へ乗り込まれたと聞いた時は、胸が潰れる思いでした。しかし、さすがでございます。敵国と和平を結ばれるとは」
そう、美人さんの言うとおり。
魔王とその王子との死闘の果て。
あたしたちは完全勝利をおさめ、休戦協定というか、和平協定を結んだ。
血の契約を交わしたから、今後あっちの国がこの国を攻撃してくるようなマネは向こう100年はできないだろうという話だけど。
あの狡賢い牛顔王子こと、シュラがこのまま引き下がるようにはとても思えないんだけど。
それでも、しばらくは大人しくせざるを得ないだろうと。
最後の最後でシュリの超癒しの力(パワー)で魔力の大半を削がれちゃって。
回復するには長い、長い時間が必要になるから。
それが分かっていても、あたしには不安が残ってる。
考えすぎかな。



