――そう……あなたなら絶対に出来るわ。
(えっ?)
頭の中を一瞬、澄んだ美しい声が駆けていった。
聞き覚えがある声。
確か、囚人部屋に閉じ込められてたときに聞いた女の人の声だ。
『信じて』って。
あのときの女の人の声だ、間違いない!!
目の前に突然、金色の髪の柔和な笑顔を湛えた優しそうな女の人が現れた。
それなのに、あたしはまた驚かなかった。
ただ、慣れていたっていうだけじゃなくて。
なんか懐かしくって。
胸がほんわかするかんじで。
それはきっとこのひとが、どこかシュリに面影が重なったからなのかもしれない。
知らない女の人。
でもきっとこの人は。
(シュリのママ?)
声にならない声を聞き取ったのか。
女の人はニッコリとキレイな笑顔を浮かべて、あたしの手をとった。
体温は感じない。
でも感触はある。
優しい、真綿みたいなかんじ。
――自分を信じて。あの子にはあなたの声なら届くから。
あの子?
シュリのこと?
――あなただけがあの子を導ける。
あたし、そんな器ないですけど。
でも、『シュリのママ』がそう言うんなら、信じてみようって思います。



