いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~

そりゃね。
お国の王子様の結婚式だから。
国民挙げての大イベントでしょーよ。

でもさ、せめてもう少し、練習したらどうなのよ!
あまりの音程はずしに耳が痛いよ。

渡されたブーケもグレー色のカサブランカで。


あたしのテンション、さげさげどころの話じゃない。


(ああ、シロが恋しい)


この場合、シロは白であり、城でもある。
グランディミュールのあの庭園で聞いた、カレンの笛の音で癒されたくなる。


でも。
カレンは?

あたしの中で、カレンへの疑惑は未だに拭えてない。

けど。

少なくとも、この隣の人よりは信じていいような気がする。


だって、カレンは。
カレンのシュリに対する愛情は、間違いなく本物だって思えたんだから。


だみ声国歌に合せながら。
あたしは政治家が最後の悪あがきにやるように。
一歩ずつ、ほんとに一歩ずつ。
イラっとするくらいゆっくりと祭壇前にいる、ちっちゃいおっさんの元まで歩み始める。

牛顔王子だけに『牛歩』。
ってわけじゃないんだけどね。