「王家の者だという証拠は?」
「もちろん、ありますよ」
答えながら、先輩はあたしの右腕を取った。
「ちょちょちょっと、先輩?」
困惑するあたしなんてかまわずに、先輩は強引にあたしの袖をまくった。
それからあたしの腕をちっちゃいおじさまに差し向ける。
「確かに」
いやらしい笑いを浮かべ、ちっちゃいおじさまは笑った。
差し出されたあたしの右腕。
そこには青い蛍光塗料で描かれたような獅子のタトゥーがあった。
前はこんなにはっきりしてなかったのに、今は浮き出ているようにさえ見える。
シュリが言った、あたしが『次期女王』である証。
「我が息子よ、よくやった! ワシは影武者にやられたからな。しかし、今度は本物だ!
これでやっと、あの国を取り戻せる!」
「喜んでいただけて、ボクも嬉しいです。早急ですが、婚礼の準備に入りたいと思います。父上も異存ありませんよね?」
は?
今の空耳?
根底でもなく。
混迷でもなく。
婚礼?
そう言った?



