シュリにとって、あたしはそれまでの存在だったんだ。


そう。
ただ、それまでのこと。


(シュリはどこにいるんだろう?)


要らないと言った彼に。
これ以上、あたしはなにを聞きたいんだろう?


さっきのは取り消すと。
ずっと傍にいてくれと。


そう言ってもらいたいのかな?


そうじゃないって言ったら、ウソになる。


言ってもらいたいに決まってる。


だって、あたしはもう、シュリしか見えないんだもん。
シュリ以外の人じゃ、ダメなんだもん。


どうしてこんなに好きになっているかもわからないくらい。

あたしはシュリが好き。


彼の傍にいたい。


それが、今のあたしのたった一つの望み。



(ちゃんと話さなくちゃ)



もう一度、きちんと話さなくちゃダメだ。

このまま、別れるなんてダメだ。


あたしを帰らせたい理由を、納得できる理由をきちんと聞かなくちゃダメ。



あれがシュリの本意なんて、絶対に思えないんだから!