「ほら、ついに本性を見せた! これがコイツの本当の姿だ!」
集団のうちの一人が、ひきつった笑いを浮かべながら、そう叫んだ。
違う!
これはシュリじゃない!
「おまえらに。何がわかる……」
聞こえるか、聞こえないか。
それくらい小さな声で、シュリが呟いたのが聞こえた瞬間。
彼の体が素早く動いた。
「ダメぇっ! シュリッ!!」
――キィィィンッ!!
金属と金属のぶつかり合う音が響いた。
シュリを罵倒していた大人たちが、へなへなとその場にへたりこんだ。
彼らをかばうようにシュリと剣を交えた人がいた。
山のように大きくたくましい。
深緑の髪のその人は、クラウス騎士長補佐だった。
「剣を納めなさい! シュリ!!」
大人たちを追い払うように立ち退かせ、カレン騎士長閣下は見たこともないほど険しい顔をして、そう怒鳴った。
その声に、我に返ったかのように、シュリは急いで剣を鞘に戻した。
「どうして……二人がここに?」
「こんなこともあろうかと。もう一人、護衛をつけていたんですよ」
剣を戻しながら、クラウスはクイッと後方を指差した。
物陰から、青い髪のフットワークの軽ーい彼が、場違いなほどの軽ーい笑顔で手を振っていた。



