でも、違う。
間違ってる。
確かに、シュリはみんなと違う。
肌の色も、瞳も、髪も。
言われるとおり、異色。
でも、見た目だけで『魔族』なんて。
見た目だけで『悪魔の手先』なんて決めつけるのは、絶対におかしい。
「分かっただろう、女! 分かったら、そこをどけ!」
「どかない! だって、あなたたち間違ってる! 人を見た目だけで判断するなんて、絶対間違ってる!!」
「分からない女だな! どかないんなら、おまえも一緒に!」
「オマエも一緒に。ドウスルつもりダ!?」
ザラリと感触の悪い声が響いた。
知っている声なのに、そうじゃないみたいな。
「シュリ?」
空気が張り詰める。
フラリと立ち上がったシュリは、あたしをかばうように前に立った。
それからゆっくりと、腰に下がる銀色の剣をゆっくりと引きぬいた。
「シュリ!?」
シュリの様子が違う。
殺気立った瞳がビリビリと空気を震わせていた。
黒い瞳が、今は赤みがかって見える。
体からは黒いオーラとも、煙ともつかないものが立ち上る。
あたしの知らないシュリがそこにいた。



