「フランの病気は置いといて。カレン、黒鳥魔が子供をさらう事件。どう思っているんだ?」
クラウスの発言で、急に空気がピリッと張り詰める。
カレンは眼鏡をクイッと持ち上げる。
それから、全員の顔を見回す。
最後にあたしと目が合う。
その視線がいつになく、厳しい。
「おそらく供物でしょうね」
供物?
仏壇とか、お墓とかにするアレ?
お供え物ってこと?
「長くここを離れていた、あの王子が帰ってきましたしね」
王子=魔族=先輩?
「子供がさらわれた事件は、最近とみに多い。どう考えてもそれしかありません」
「オレも同じ意見だ」
クラウスがうなずきながら言った。



