4年目の贈りもの[短編]



やだよ。

どうして嬉しいことと悲しいこと、いっぺんに持って来ちゃうの?


悲しすぎるよ―――陵。



カサッと音がして、振り向くと。

床に置いていた紙袋が倒れて、中に入っていた封筒が飛び出していた。


それに気付いて、封筒を拾い上げる。


封筒を開けてみると、綺麗に折り畳まれた紙が2枚。


あたしは1枚を手に取り、広げてみた。




「…あたし?」




その瞬間、あたしの手が止まった。


――あたしの絵。

大きくて広い紙に、あたしの笑った顔。



陵は大学の時から、絵を描くのがすごく上手だった。

だけどあたしの絵を描いた時だけは、どうしても、どんなに頼んでも見せてくれなかった。



そんな陵が、初めてあたしに見せてくれたあたしの絵。