「里緒…、好きだよ。」



花火が打ち上がると同時に聞こえた言葉。


今、私のコト呼び捨てで呼んでくれた?


心臓が加速する。
身体が熱くなる。

きっと今の私、ゆでダコみたいに真っ赤なんだろうなぁ。


ねぇ、知ってる?
私のコト、こんなにドキドキさせる人は、遼くんだけなんだよ?




真っ暗な部屋。
花火の光で、お互いの顔が浮かび上がる。


キラキラして、キレイ…。



絡み合うお互いの視線。

センパイの顔が近づいてきて、吐息が感じる。


私はゆっくりと目を瞑り、初めてキスをした。



甘く痺れるような感覚。

花火の打ち上がる音が、遠のいていく感じがした。