私はあのイヌの警備員をまた訪ねてみた。

以前いた畑に彼はまだいた

「やぁ、
 いつかの人だぁ~」

私は挨拶をして、宇宙ネコの事を聞いた

「宇宙ネコが来た時の事、
 詳しく聞かせてくれないかい?」

「宇宙ネコが、
 何であそこにいたのかはわかんないけど…

 やって来たのは工場閉鎖の噂が出てからかなぁ~?

 閉鎖の噂で組合が騒いだ言があってねぇ、
 工場長はそんな事はないって言ってたけどさぁ~」

工場についても聞いてみた

「あの工場って、
 何を作っていたんだい?」

「あの工場が何かって?
 光る石を作ってたんだよぉ~」

「光る石?」

「んだ、
 あそこの地下にはね
 光る石の材料があるんだってさぁ~

 ふわふわしたもんらしいんだけど、

 それを固めて石にしてたんだよぉ~
 綿飴みたいだよねぇ~」

「光る石は何に使うもの?」

「さぁねぇ~
 何に使うかまではわからないなぁ~」

「その光る石の名前って何て言うの?」

「検品表には<石材>って書いてあったなぁ
 あの工場から、
 どっか別の場所へ運んでたみたいだよぉ」

「その石の行き先は?」

「<歯車市>って書いてあったけど、
 多分そこの研究所だろうねぇ~

 歯車市には、工場もたくさんあるから
 きっと何かに使うんだと思うよぉ~?」

私はイヌの警備員の元を後にした

そうか…
工場は光る石を作るための施設で、
何かしらの理由でもう作る必要がなくなったか、作れなくなった。

そして、
解雇をスムーズに行う為に、宇宙ネコは利用されたんだ。

みんな使い捨てか…勝手な話だな
よし、明日にでも歯車市に行ってみるか