ネルビーの口から少し難しい話が出た、引力とは専門用語の様だけど聞いたことなかった。

「その引力ってなに?」

あぁと言う表情をしてネルビーは説明してくれた。

「こうして立っていると、地面に引っ張られる力があるでしょ?
 地面から離れると、これが段々と弱くなって行くのさ」

ネルビーはそう言うと、丸い玉を手に持ち手を離した。
手を離された玉は当たり前の様に床に向かって落ちる、それが引力ってことか。

「やっぱり水の中で泳ぐような感じかな?」

「たぶんね、
 何しろ実際に行ったことないからそうとしか言えないんだけど、
 もしかするともっと頼りない感覚がするかも

 引力がなくなると1度こう押されると、
 壁に当たるまでずっと押されたままになるからね~」

そう言ってネルビーはボクの背中を部屋の壁につくまで一定の力で押した