家についても泣き止まないあたしを、陸はただ優しく抱き締めてくれて。 理由も聞かずに、黙って頭を撫でてくれた。 ……陸。 どうしてそんなに優しいの? あたし、陸に嘘ついたんだよ…? きっと、陸は気づいてる。 あたしが、誰と会っていたのか。 それでも責めることなく、こうして優しく抱き締めてくれる。 ……陸。 お願い、陸。 もっと、抱きしめて?