その時。 ガチャ── 「きゃあっ!!」 「うわっ! …って、姉貴?」 急に出てきた陸に、驚きのあまりよろめくあたし。 その衝撃で、後ろの壁に頭をぶつけてしまった。 ……痛い。 「大丈夫か?……つか、何してんの?」 「え、あっ、別に…」 って、そうじゃないだろあたし! 「何だよ(笑)用がないのにわざわざ俺の部屋に来たんだ?」 「ち、違っ…」 あたしはただ、お礼が言いたかっただけで──。