『ところでさ。明後日の土曜なんだけど…』 「ごめんなさい!」 『…え?』 「…急用があるので、またかけ直します!」 ──ピッ。 携帯をベッドの上に放り投げて、あたしは夢中で部屋を飛び出した。 確かめたい。 陸の本当の気持ち。 納得できるまで、とことん問い詰めるんだから。 だから陸、逃げないで。 あたしも、逃げないから……。 第19章 おわり