その後も千明さんを交えて談笑は続いたけど、あたしはイマイチ盛り上がることが出来なかった。 千明さんは、良い人。 雄司と違って謙虚だし、礼儀正しいし、気遣いも上手だし。 あたしと3つしか違わないのに紳士的で、理想のタイプそのもの。 ……だけど、駄目なの。 こうして話をしてる間も、頭では陸のことばかり考えてしまう。 「…っ、」 会いたいよ。 陸、あなたと距離を置くなんてあたしには出来ない。 だってあたしはもう、身も心も陸で埋め尽くされてしまっているから。