「…んんっ、」 貪るように唇を啄んだあと、ただ夢中で梓を纏う服を脱がせていく。 そして、その細くて白い肌に触れたとき、ようやく我に返った。 ──違う。 これは、俺の知ってる身体じゃない。 アイツは、こんな顔で俺を求めたりしない。 恥ずかしそうに身をよじって、恥じらいを隠すように目をギュッと閉じて…。 か細い声で、うわ言のように何度も俺の名前を呼ぶんだ。 『陸、……陸…』