結局その日、陸は一度もあたしと目を合わせることは無かった。 梓ちゃんと何を話したのか。 そもそも、本当に会いに行ったのか。 聞きたいことは山ほどあるのに、真相は闇に包まれたまま。 でも、陸のあの表情を見る限り、何かあったことは確かなんだろうけど…。 「…なんで何も言ってくんないのよぅ…」 言いようのない不安と焦りで、涙が溢れてくる。 ……陸。 貴方は今、一人で何を考えているの? あたしは、陸を信じていればいいんだよね?