『真弥さんと陸君のご両親へ 貴方たちの息子さんと娘さんは、 近親相姦しています』 手紙には、確かにそう書かれていた。 「……嘘、」 足元が崩れていくような感覚。 全てが終わった気がした。 「……っ、」 「真弥っ!」 思わず倒れそうになったあたしを、陸が慌てて受け止める。 ――ねぇ、どうして? あたしたちが必死に守り抜いてきたもの。 それを、いとも簡単に引き裂いてしまうなんて…。