陸の言葉に、あたしのほうが恥ずかしくなってしまった。 慌てて陸から体を離し、姿勢を正してスクリーンを見る。 …だけど、映画の内容なんて、さっぱり頭に入らなくて。 「…真弥」 「は、はい?」 「俺、家まで持たないかも」 ──へ? 持たない、って…… えぇぇーッ!? 沸騰したみたいに、あたしの顔は茹で蛸状態だ。 いや、その…先に仕掛けたのは確かにあたしのほうなんだけど…。 そっか…。 男の子…だもんね。