「…真弥、ひっつきすぎ」 上映中も、陸の腕にぴっとりと絡みつくあたし。 だって、こんな風に家以外で陸に触れる機会って滅多に無いもん。 たまには…いいよね? 積極的になったって。 「……真弥、ごめん。お願いだから離れて」 ふいに、陸があたしの腕を掴んで引き離した。 ……陸? 「…怒ったの?」 「違う、そうじゃなくて……」 一瞬、言葉を詰まらせる陸。 そして、小さな声で呟いた。 「理性、飛びそうになる」 ……えぇっ!