──── ── 3年前。 「…くん!りっくんってば」 「…あ、わり。なに?」 どうやらまた、アイツのことを考えていたらしい。 ハッとして顔を上げると、梓が眉に皺を寄せて、不機嫌そうに俺を見ていた。 …やべ。 最中だったの、忘れてた。 「意味わかんない!えっちの途中に考えごととか最低!」 「…ごめん、」 …俺だって意味わかんねーよ。 他の女を抱きながら、頭ではアイツのことを考えてる。