コースターには乗れないけど、なんだかすごく得した気分。 「じゃあ陸、他の乗り物に…」 「ほら、行くぞ」 そう言って、陸があたしの手を引っ張った。 「へ…行くって?」 「乗るんだろ、これ」 …え、でも。 陸、苦手なはずじゃ…… 「い、いいよ」 「俺が乗りたくなったの!」 「陸……」 なんでそんなに優しいの……。 あんなに嫌がってたのに。 全部全部、あたしの為、なんだよね? 陸の優しさに、胸がいっぱいになる。 ──ありがとう、陸。