―翌朝―
あたしは、朝から鏡とにらめっこをしていた。
なんだかんだ1時間はこんな状態が続いている。
というのも、陸とのデートに着ていく洋服が決まらないのだ。
だって、せっかくのデートだもん。
陸に可愛いって言ってもらいたいよ…。
時計を見れば、待ち合わせの10時まで30分を切っている。
駅までの時間を考えても、これ以上迷っている暇は無い。
あたしは悩みに悩んだ挙げ句、誕生日にお母さんが買ってくれた、白と紫のアーガイルニットのワンピースを着ていくことにした。
これにブーツ履いて。
…あ、帽子もかぶろう。
「……」
鏡に向かって最後のチェック。
リップを塗れば、完璧!



