「真弥ー!いい加減起きなさい」 お母さんの声で、ハッと我に返る。 と、とにかく、落ち着かなきゃ。 深呼吸をし、思いきってドアを開ける。 同時に聞こえてきたのは、 お母さんの声、 お父さんの声、 それに…… 陸の声……。 心臓が、ドクンと脈を打つ。 普通にしなきゃ。 昨日のことは、夢だった。 うん、そうだ。 あれは、あたしの見た夢。 そう思うことにしよう。