「もしかして…アンタ本気だった」 「………」 「何も返事しないってことは…図星か…。」 「ところでアンタさ…覚えてる」 「何を。」 「去年の冬…」 「冬が」 「阿蘇の温泉行ったでしょ。」 「ああ…あん時…で…あれが」 「あん時さ…せっかく初めてのお泊りだったのに…何で何もしなかったの。アタシ…一晩中…眠らないで待ってたんだけど。」 「嘘つけよ…イビキかいてたくせに。」 「あれっ…演技。」