ひだまりの幸せ

音楽の話で意気投合したのか、休み時間も授業中もずっと話しをするようになっていた。


私はその日から遥を避ける様になった。


気になるから、聞きたい…
でも、傷付くのが怖くて自分からは聞けなかった。


「由良。話しがあるの」


遥が暗い顔で話しかけてきた。

「何?」


冷静に対応しようと、心を落ち着けた。


「私、北山君と付き合ってる」

やっぱり…
ショックだった。
心のどこかで2人は怪しい。と、思ってる半面、遥を信じてた。


「そうなんや。」


一言残して教室を出た。


あと、3限も残ってる。


とりあえず、今日はもうあの教室には戻りたくない。


担任がいる美術室へ向かった。

うちの学校は芸術棟がある。
校舎から渡り廊下を行くと少し離れた所にある。


不思議な雰囲気で何か懐かしさまで覚える場所だ。



美術室の前で大きくため息をついて、ドアを開けた。