父が亡くなって、もう10年になるんだな・・・

今、もし生きてたら72歳か・・・

真面目な父だ。

タバコもやらない。

女もやらない。

ギャンブルも、大してやらない。

趣味は、何だったんだろう。

何が、楽しかったんだろう。

我が父なのに、何もしらない、知ろうとしてなかったんだ・・・

私の目に映る父は、平凡で・・・つまらない人だった・・・

ただ、休みの日はゴロゴロして・・・

テレビは、ナイターを好み・・・

車の運転は、好きだったか・・・

まったく、私は何を見てきたのだろう・・・

父が生まれて、62歳の若さでこの世を去るまで・・・

私にも、1人息子が出来た。

今年で、5才になった。

世界で一番大事で、かけがえのない全てです。

男の子だけど、チューしたいし、抱っこしたいし、引っ付きたいし、

慣れない文字書きで、私に差し出す「私への手紙」に感激に涙で、

息子がイジメに遭ったりしたら、一っ飛びにぶちのめす。

守りたいんです・・・

そうなんだ・・・

私の父も、そうなんだ・・・

私と5つ上の兄の為に、朝は5時から魚屋のトラックに乗り、

昼は自分の金物屋でハサミや包丁をとぎ、

朝も昼も夜も、私達息子の為に・・・

もっと、たくさん一緒に居たかったな・・・

チューしとけば良かったな・・・

父の全てを、もっと記憶したかったな・・・

人は、死んだら星になんてならない・・・皆無し、全て無だ。

けれど、残された家族や、回りの知人や友の記憶の一部になるんだ。

だから、出来る限り記憶したいんだ・・・本当の父を。

お父さん

忘れないよ、お父さん

悪い子だったかな・・・俺

いずれ我が子にも、お父さんの様に、

良い父であったと、思ってもらえる様に、

頑張るね、お父さん

あなたの子でよかった。

伝えられなかった気持ちです。

ありがとう。