―ガチャ……バタン!!




「馨君…大丈夫??」

「超余裕♪」





ごめん、嘘。

さすがに疲れた…。


杏は軽いけど、階段を走って上がるのはきついなぁ…


でも…疲れてらんねぇーし!!


2時間で頑張らなきゃ…。


じゃなきゃ杏はきっと―……



「ねぇ、馨君」

「ん〜??」

「早く勉強道具だして??」

「はっ??」

「勉強するために部屋に来たんでしょ??」



……そうだよな。


杏には俺は生徒にしか、見えてないんだろうな。



「早くしなきゃ!!」


確かにしなきゃだけど…



今日だけは許してくれよな。



「杏…」

「ん??何??」



―――――杏…