「おい、でぶ邪魔。」






何も言わずただそいつの言うことに従うことしかできない。


柚原音緒―






保育園の時は周りのみんなはあたしの体型に何も口出ししず、





みんなと仲良く過ごしてきた。

小学生にあがって早々、隣の席になった男子と前の席の男子が話していたのを




耳にし、心に突き刺さった言葉。








『コイツでぶだよな。』


その時から一部の男女から“でぶ”と言われるようになった。






友達と話していても、





「おい、でぶ何話してんだよ!」と何故かキレられ、








友達に“でぶ”と呼ばれているのを聞かれるとすごく屈辱的だった。