店員が去った後も水上はずっとおでこを押さえていた。 そんな強くデコピンしてないんだけど……。 おでこを押さえたまま、無表情でジーッと俺を見つめている。 もしかして怒ってる!? 「あの……水上……ごめん。 そんなに痛かった?」 恐る恐る俺が尋ねると、水上はハッと我に返った。 「……え!?」 すると水上は慌てて自分のおでこから両手を離した。 「う……ううん! なんでもない……!」 あれ……? 水上……心なしか顔赤い気が……。