「がんばればきっと変えられるよ。」

「そうだな。それに月ノ宮ももう変わるときがきたのかもしれない。
長い間、慣習や風習ががちがちに凝り固まって身動きが出来ない状態になってしまっているんだ。
だから、俺らが変えようとすることに賛成してくれる人もきっといるだろ。」


「そうだね。変わって行けるね。私たちも、この街も。
だって、私隼人がいれば何も怖くないもの。何だって出来る気がするの。」


「俺もだ。」
隼人はそういって、自信たっぷりの顔をして笑った。


その顔を見たら、結婚なんてどうでもいいかもなんて思ってしまった。
本当に私はどうしようもない。



でも、隼人といれればそれでいい。
それだけでいい。

それだけでこんなに力がわいてくるなら、そんなにうれしいことはない。