キスするくせに、彼氏じゃない。

私はうなずく。

 

「向きだけ、まっすぐになってた」

「そこじゃないのにな」

 

おかしくなって、少し笑った。

 

律も口元を緩めた。

 

駅まで、まだ道は続いていた。