キスするくせに、彼氏じゃない。

「どうしたの、それ」

 

指さすと、彼は自分の手首を見た。

 

「猫」

「猫?」

「朝、駅で」

 

私は顔を上げた。

 

「猫、いたの?」

「いた」

「触れた?」

 

彼が少し黙る。

それから手首を持ち上げた。

 

「結果、これ」

 

私は口元を押さえた。