キスするくせに、彼氏じゃない。

昼休み、中庭の脇を通ると、一ノ瀬先輩がいた。

 

ベンチの背にもたれ、ペットボトルの蓋を開けている。

向かいには三年生らしい男子が二人いて、何かを話して笑っていた。

 

私は会釈だけして通り過ぎようとした。

 

「あ、白石さん」

 

先輩がこちらを見つけた。

 

足を止める。