きみが窓を見なくなるまで

髪が頬に掛からないだけで、シャトルは少し見やすくなった。

取れるかどうかは、別だった。

「ごめん」

床へ落ちたシャトルを拾う。

向こう側のみなみが、ラケットを肩に載せた。

「今の、私が変なとこ飛ばした」

「でも、取れそうだった」

「じゃ、次ね」

今度は、少し高く上がった。

私は一歩下がり、ラケットを振る。

当たった。

けれど、シャトルはネットを越えず、こちら側へ戻ってきた。

二人でそれを見下ろす。

「……惜しい」

みなみが言った。

「惜しかった?」

「当たったから」

判定が、思っていたより優しかった。

私は笑いながら、もう一度シャトルを拾った。