帰り際、高木くんがカウンターに寄った。
「この本も借りたい」
差し出されたのは、短編集だった。
私は図書カードを受け取る。
前より手続きは早くできた。
名字と名前を確認し、返却日を伝える。
「ありがと」
「うん」
本を受け取った彼が、私の手元を見る。
「それ、明日貸すの?」
薄い青色の表紙へ目を落とす。
「うん。忘れなかったら」
「忘れそう?」
「鞄に入れるのを」
高木くんは少し考えた。
「今入れとけば」
私は、自分の文庫本を見た。
そのとおりだった。
彼がまた笑う。
私は少しだけ眉を寄せ、本を鞄へ入れた。
「この本も借りたい」
差し出されたのは、短編集だった。
私は図書カードを受け取る。
前より手続きは早くできた。
名字と名前を確認し、返却日を伝える。
「ありがと」
「うん」
本を受け取った彼が、私の手元を見る。
「それ、明日貸すの?」
薄い青色の表紙へ目を落とす。
「うん。忘れなかったら」
「忘れそう?」
「鞄に入れるのを」
高木くんは少し考えた。
「今入れとけば」
私は、自分の文庫本を見た。
そのとおりだった。
彼がまた笑う。
私は少しだけ眉を寄せ、本を鞄へ入れた。

