「えっと」
私はノートの端を指で押さえた。
主人公が店へ入らなかったこと。
でも、きっと次があると思ったこと。
図書室なら、もう少し話せた気がする。
教室には椅子を引く音も、近くで話す声もあって、どこへ向けて声を出せばいいのかわからなくなった。
「……前と、少し変わった」
高木くんが頷いた。
続きを待つ顔だった。
そのとき、予鈴が鳴った。
「あ、また今度でもいい?」
口にしてから、逃げたように聞こえたかもしれないと思った。
けれど彼は、すぐに頷いた。
「うん。あとで」
前を向いた彼の横で、陸くんが何か小さく尋ねる。
高木くんは机の中から教科書を出しながら、「本の話」と答えた。
私はノートの端を指で押さえた。
主人公が店へ入らなかったこと。
でも、きっと次があると思ったこと。
図書室なら、もう少し話せた気がする。
教室には椅子を引く音も、近くで話す声もあって、どこへ向けて声を出せばいいのかわからなくなった。
「……前と、少し変わった」
高木くんが頷いた。
続きを待つ顔だった。
そのとき、予鈴が鳴った。
「あ、また今度でもいい?」
口にしてから、逃げたように聞こえたかもしれないと思った。
けれど彼は、すぐに頷いた。
「うん。あとで」
前を向いた彼の横で、陸くんが何か小さく尋ねる。
高木くんは机の中から教科書を出しながら、「本の話」と答えた。

