きみが窓を見なくなるまで

昼休み、みなみが私の机へ来た。

「今日、放課後どうする?」

私は弁当箱の包みをほどきながら答えた。

「当番じゃないから、少し本見て帰る」

「じゃあ、途中まで一緒に行っていい?」

「うん」

そう答えてから、私は教室の後ろへ目を向けた。

隼人くんは陸くんと話している。

今日は、部活が少し長いと言っていた。

待っていようか、朝から迷っていた。

みなみが私の視線を追う。

「高木、待つ?」

私は少し考えて、首を横に振った。

「今日は、みなみと帰りたい」

彼女は一度目を丸くしてから、笑った。

「じゃあ、本、私も選ぶ」

私は頷いた。

そのあと、隼人くんへ短く連絡した。

返事は、すぐに来た。

『わかった。また明日』

明日がある。

その言葉を、今はそのまま信じられた。