きみが窓を見なくなるまで

四時四十分を少し過ぎて、扉が開いた。

隼人くんだった。

彼は私を見つけると、近づいてきた。

「待った?」

私は首を横に振る。

「そんなに」

本当は、時計を何度も見た。

でも、待つのが嫌だったわけではなかった。

隼人くんは向かいへ鞄を置いた。

息を整え、椅子を引く。

「今日、もう少し動けた」

私は顔を上げた。

「足、大丈夫だった?」

「うん」

彼が笑う。

「練習の最後まで、同じ場所にいられた」

その言い方に、少し胸が詰まった。

私は頷いた。

「……よかった」

彼も、ゆっくり頷いた。