きみが窓を見なくなるまで

かっこいいと思った。

ただ、入ったからではなかった。

一回ごとに足を確かめるところも。
急いで次を投げないところも。

私は、何も言わずに見ていた。

先生が隼人くんへ短く声をかける。

彼は頷き、ボールを脇へ抱えた。

顔を上げたとき、こちらに気づいた。

私は少し慌てた。

覗いていたことを説明しようとして、でも距離がある。

隼人くんが、軽く手を上げる。

私も胸のあたりまで手を上げた。

彼の口元が緩んだ。

私はそれを見てから、廊下の先を指した。

図書室へ行く、と伝わったかはわからない。

でも、彼は頷いてくれた。